まさか自分がこんなタイプになるとは思わなかった。
このごろ、キッチンに立つのが、というか立ち続けている時間が、心が休まる。
おかずのリレーを効率的にすることだったり、少ない食材を駆使してお弁当を作ることだったり、ベジスイーツなどなるべく健康的に思えるお菓子を作ることだったり。
キッチンって天国だな。
と思った私、ずいぶん変わったもんだな。
独身の頃はじゃがりことピュレグミを夜ご飯にしていたのに。
コンロのない家に住んでいたこともあったし、およそ女子とは思えない食生活だったなぁ、と。
で、キッチンに幸せを感じる今。
私はおばさんになって、若い頃を懐かしんでいるのかと言われると、そうではない。
信じられないくらい昔のことに思えるし、今思うと恥ずかしいことをたくさんしていたし、だから絶対に戻りたくない。
なにより、自分で言うのもアレだけど、私の場合30を過ぎてからの方が何事もいい感じだったりする。
たぶん、自分を知ることができたんだろうと思う。
人工的な美容は苦手であることとか、付き合うなら見栄を張れる人がいいみたいなことが苦手であること、巻き髪どころかロングが似合わないことなどなど。
今20代前半の人が、当たり前にたくさんいると思うのだけど。
当時の私のような人がいたら、ぜひお友達になりたい。(素敵な先輩が周りにいた私の運を分けてあげる意味で)
過半数の求めるものに合わせることは、常識的に思える。だけど、そんなことしなくてもいい、その方がいいと、じきに思うから。
変なことはしなくていいから、と。
明日の夜ごはんのおかずを作ろうかなと思いながら、キッチンで1人夜カフェをしている今。
あー幸せだ。